ステンシルの歴史について
ステンシルの歴史ってどんなかんじ?
記憶違いかもしれないのだけど
以前何かの動画でステンシルは日本の型染めをヒントに生まれた。
そんな話を見た気がするのだが、それがなんの動画だったか思い出せない。
ステンシルはとてもシンプルな考え方でできる技法なので
モノに装飾をする文化がある地域で多発的に生まれたとしてもおかしくないと思います。
どのような歴史があるのか?今回は文章で調べてみようと思いました。
なかなかまとまった資料が見当たらない中
日本ヴォーグ社の
「ヴォーグ基礎シリーズ ステンシルとトールペインティング」という本の中に
「ステンシルの歴史」というページがありました。
これには参考文献「The Art Decorative Stenciling by Adele Bishop Cile Lord」とあります。
ところどころ私には伝わりにくい日本語で書かれているので、
参考文献を日本語訳したものだと思われます。
個人的に、今回は特にステンシルの地理的な動向に着目していきたいと思っています。
それではみていきましょう。
以下、抜粋です。
西暦100年頃、中国で紙をステンシルの型として使うことが考えだされる
現存している最古のステンシルの模様は
中国西方のタンファンのほら穴
この地は5~10世紀に東洋と中東の間に栄えた交易の道筋に位置する
このことから、ステンシルは中国で花開き広がったとされる
最初は宗教的なものに限られたが
裕福な商人が、自分たちの周りのものをステンシルで飾るようになり
ステンシル職人のスポンサーとなる。
6世紀初期、日本、インド、シャム、ペルシャにステンシルが登場
交易の道が西洋にもステンシルを伝える。
中世の初めのものがフランスで発見される
トランプ、本、壁紙、織物の装飾に使われた
トランプは宗教的、政治的な禁止令が出されたこともあった
1620年頃、フランスのルーエンは壁紙製作の中心地だった
壁紙は30cmX40cmぐらいのサイズだったものが
やがて大きなサイズの壁紙になっていく
このヨーロッパでステンシルがもっとも盛んだったこの時期に
北アメリカの移民たちの間で室内装飾のデザイン性が求められ
ステンシルの繰り返し模様で床の周りを飾るようになり
南北戦争(1861~1865)のころまで人気を博す。
その後しっくいの壁にもボーダーデザインとしてステンシルが発展。
ブリキのキャンドルボックスやトイレなどにも。
19世紀の初めのアメリカでは
”手作り”というものが商業的に作り出される家具などに変わっていく。
1818年、ランバート・ヒッチコックがコネチカット州で椅子のお店を出す。
彼の作品はほとんどがペイントされていて、背と脚の方にステンシルで模様が施され
彼自身のネームもステンシルされていた。
その後ステンシルが大流行。
床・壁から椅子・時計に移り、さらには宝石箱・トレイなど無数の家の中のものに
施されるように発展と進化を遂げました。
ここまで、抜粋
そもそも文章化された歴史は
あくまでも著者の視点で描かれたものであって
著者の意図が含まれるものなので、ひとつの説ということなのですが。。。
原文がニューヨークで出版されたものなので、
後半はアメリカの話が中心になっているのかな?という気もしますね。
中国から始まった、というのはちょっと意外でした。
ステンシルがヨーロッパでは衰退してもアメリカでは人気が継続•拡大したと読み取れます、
その差はなんだったのか気になります。
今のようにモノが溢れかえる以前の人間は生活に余裕が生まれてくると、
空間や身の回りのものに装飾を施したくなる傾向があり
ステンシルは特にインテリアの分野で多用されることで発展していたといえそうです。
現在は、そのような時代も通り越してよりシンプルなものが求められるていると思います。
そんな時代でも、他の人と被りたくない、少し個性的なものが欲しい
そんなニーズに向けてステンシルで半幅帯を作っていきたいと考えています。
まだまだ模索中ともいえますが、
オーダーの仕方によっては、完全に自分だけの一本が作れるようになっています。
気になる方はぜひ「重之助の半幅帯」をチェックしてみてください。
Shigenosuke | イラストレーター「しばきり しげゆき」オフィシャルサイト
イラストレーター「しばきり しげゆき」のオフィシャルサイト。ステンシルによる版画を中心に、イラスト、ポスター、フライヤー、ステッカー、DMなどのデザインや作品の制作活動を行なっております。オンラインショップではTシャツやボタンなどのオリジナルアイテムも販売中!お仕事のご依頼やご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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